日本の休養意識の変化

全国10万人への大規模インターネット調査により、日本人のストレスや疲労について調査・分析を行っている「ココロの体力測定」の結果から、9月8日の休養の日を記念して「日本の休養意識の変化」についてまとめました。都道府県別の結果は、地方創生や地域の活性化の参考データとしてお役立てください。

■全国的に休養への意識は約20%低下傾向に、活動再開で日本人の勤勉さが強調される結果に

「疲れたので、会社(学校)や家事を休む」ことは理解できる人は16.1%、状況によっては理解できる人が48.8%、理解が出来ない人が35.1%という結果になった。2021年と比較すると、理解できる人が20.4%から16.1%と0.79倍と約20%減少し、理解できない人が26.6%から35.1%と1.32倍に増加している結果となった。

〈図表1:疲労時の休養意識(全国、男女計、20~79歳)単位:%、倍〉


■男女とも休む意識は低下傾向、休養への理解は男性で約4割と高い結果に

男女別でみていくと、「疲れたので、会社(学校)や家事を休む」ことは理解できる人は、男性で15.5%、女性で16.7%となり、男性の方が0.93倍と少ない。理解できない人は男性で37.8%、女性で32.4%となり、男性の方が1.17倍と多い結果となった。

〈図表2:疲労時の休養意識(全国、男女別、20~79歳)単位:%、倍〉

〈図表3:疲労時の休養意識(全国、男女別、20~79歳、2021年比較)単位:%、倍〉


■世代が高くなるにつれ、休養意識は薄れる傾向に。20代は休養への理解度が高まる

年代別でみていくと、「疲れたので、会社(学校)や家事を休む」ことは理解できる人は、20代で最も高く26.7%、年代高くなるごとに低くなり70代では9.2%という結果となった。「理解できる人」-「理解できない人」の分析でみると、20代で唯一理解できる人が多い結果となり、30代から理解できない人の割合が多くなり、年代が高くなるにつれ多くなる。

〈図表4:疲労時の休養意識(全国、男女計、年代別)単位:%〉

〈図表5:疲労時の休養意識(全国、男女計、年代別、2021年比較)単位:%〉


■休養意識に理解があるのは、1位佐賀県、2位沖縄県という結果に

都道府県別では、「疲れたので、会社(学校)や家事を休む」ことは理解できる人が多いのは、1位沖縄県で20.6%と唯一20%を越える結果となった。次いで2位の佐賀県18.4%、3位の島根県16.4%と続く。また、「理解できる人」-「理解できない人」の分析でみると、全ての都道府県でマイナス傾向ではあります。その中でもマイナス傾向が低い都道府県が、佐賀県がマイナス7.7%と1位となり、次いで沖縄県のマイナス8.2%とこの2県のみ一桁の数値の結果になっています。

〈図表4:疲労時の休養意識(全国、男女計、都道府県別)単位:%〉


【調査概要】

調査名:「ココロの体力測定 2022」
期間:2022年 8月7日~8月17日
SCR調査対象:全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)
方法:インターネット調査
調査項目: 5問
※疲労度合項目:厚生労働省「ストレスチェック」B項目を基に独自加工して、点数化
※集計データ:県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用