からだケア

生後3か月の赤ちゃんがいます。お世話にもだいぶ慣れましたが、休養しようと思ってもなかなか時間がとれません。

赤ちゃんのお世話は待ったなし。おすすめは、“ながら”でできる呼吸法や瞑想です。

産後3、4か月になると、夢中で走り続けてきたため体調をくずしやすくなりますが、一方、一般的に体が回復し始めると言われるため「そろそろ家事などがんばらなくてはいけない」と、疲れていても助けを求めにくくなることも。周りに気を遣わず、自分のペースでできる効果的なリカバリーが「呼吸」と「瞑想」です。

妊娠中に浅くなった呼吸のクセは、産後にも

妊娠中の女性の体には、初期から後期にわたる約10か月間で、さまざまな変化が起こります。その一つが、肺への影響。お腹が大きくなるにつれ圧迫されるようになり、呼吸はかなり浅く。後期になると少しの階段の昇り降りでも息があがってしまうのはこのためです。
産後も体にはそのクセがついていて、呼吸が浅くなりがちに。また呼吸は自律神経がつかさどっていますが、出産により胸郭の開きや慣れない赤ちゃんのお世話による緊張で、交感神経が優位になりがちなことも原因です。

呼吸の質は、睡眠の質

「息ができていれば問題ないのでは?」そう思う方もいるかもしれませんが、呼吸の質は睡眠の質と言っても過言ではなく、浅い呼吸は心にも体にもマイナスの影響を及ぼします。
例えば、授乳中。いつも何気なく見ているスマホの電源を切って、深く呼吸する時間に充ててみてはどうでしょう。その際、いつもよりも呼吸に意識を向けて、ゆっくりと鼻から吸って吐くことが効果的です。

赤ちゃんのことでいっぱいの頭を、瞑想でリセット

もう一つ、瞑想もリカバルのにおすすめです。赤ちゃんが近くにいると、「そろそろおむつかな」「次の授乳は……」など常になにか考えごとをしている状態に。目を閉じで頭を空っぽにする“何も考えない時間”をつくることは、フル稼働の脳の休養に。また、瞑想の際は、自分がリラックスできる場所に移動して(トイレは穴場です)、呼吸に意識を集中するといいでしょう。

心も体も、産後の回復のスピードは人それぞれ。産後のリカバリーの目標はお母さんの体力や家庭の環境によっても異なります。「産後からもう3か月も経ったのだから」と時間で計るのではなく、自分の体調と向き合って、無理せず時間をかけて整えていきましょう。

取材:リカバル 監修:野村由実

この記事のリカバリ用語

  1. ストレス

  2. 疲労

  3. 睡眠負債