切り替え術

疲れていると、週末は一日中ひとりでダラダラ過ごして、結局疲労感はそのまま。がんばらずにできて癒やされる方法、ありますか?

“孤独疲れ”している人、増えているようです。親しい人と交流して、オキシトシンの力で癒やされてみてはいかがでしょうか。

老若男女を問わず、今や現代人の暮らしに欠かせないものとなっているデジタル環境。電話や手紙のやり取りはメールに取って代わり、いつでも好きな時に欲しいものが手に入るオンラインショッピングは、実店舗をしのぐ勢い。人類に大いなる利便性をもたらしましたが、その一方で急速に失われつつあるものがあります。人と人とのつながりや触れ合いです。とくにここ数年は、コロナ禍でさらに人付き合いが希薄に。孤独疲れしている人も増えているようです。

20代で深刻なデジタル依存

一人になるとついついスマホやゲームに手を伸ばしがち、という人も多いでしょう。オフラボが全国7万人の女性に行った「ココロの体力測定」調査によると、アルコール、ギャンブル、買い物、スマホなどの依存に関する項目で、20代の高ストレス女性のデジタル系依存率が高いことわかりました。親しい人とのスキンシップや顔を合わせて話をするといった親密なコミュニケーションが減少すると、人の心は病みやすくなるのです。理由は、脳内物質「オキシトシン」の分泌の減少です。

愛情ホルモンのオキシトシンがストレス物質を抑制

オキシトシンはストレス中枢を鎮静化し、ストレス物質のコルチゾールの分泌を抑制する働きがある脳内物質です。そもそもは乳汁(母乳)の分泌を促す女性特有のホルモンであるとされていましたが、近年の測定技術の進歩により、子どもを持たない女性や、男性の脳でも分泌されることが明らかになりました。

親しい人との触れ合いで疲れを癒やそう

顔を見合わせてのコミュニケーションが希薄になっている今、オキシトシンの分泌はスムーズに行われなくなっていると考えられます。直接会えなくても、電話やビデオ通話でもいいでしょう。次の週末は、家族や友人など親しい人との触れ合いの時間を。“オキシトシン的行動”で、日ごろの疲れを癒やしましょう。

この記事のリカバリ用語

  1. オキシトシン

  2. ストレス

  3. Z世代