からだケア

熱や咳が出れば病院に行きますが、疲労はどうでしょう。いつも疲れていて気力が出ないのは病気ですか?

休養や運動、食生活を意識しても6か月以上改善しない場合には「慢性疲労症候群」という病気の可能性があります。

日本疲労学会では、“疲労とは過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態である”と定義しています。病に陥らせず、「未病」の段階でいかに食い止めるか。休養の大切さはそこにあります。

人それぞれ感じ方の異なる疲労のつらさ

疲労の感じ方というのは実に主観的なもの。ストレスにしても運動にしても、同じだけの負荷がかかったとしても、老若男女問わず人それぞれです。それだけに、たとえつらかったとしても「病院へ行くほどのことなのだろうか」「これくらいで病院に行くのは迷惑なのでは」など、逡巡してしまう人は多いのではないでしょうか。

心や体が発するサインを見逃さないで

1日で回復する(急性疲労)、1週間もあれば回復する(亜急性疲労)ならば未病の範囲と言えますが、いずれにせよ、しっかり睡眠を確保して休養し、バランスのよい食生活や適度な運動を心がけて心身の充実をはかることが基本です。それでも改善が見られず、「熱や痛みなどを伴う」「眠れない」「食欲がない」「気力が出ない」といった症状が6か月以上続く場合は注意が必要。“慢性的な疲労”とは異なる、「慢性疲労症候群」という病気の可能性があります。また体のサインに気づかず、「気持ちだけは元気」な状態も危険です。決して無理をせず、まずは内科にかかり、医師の診断を受けましょう。

この記事のリカバリ用語

  1. 慢性疲労症候群

  2. 疲労

  3. 休養と休息