からだケア

最近ちょっと太り気味。お米が大好きなのですが、やっぱりごはんは減らした方がいいですよね?

現代人は実はカロリー不足。疲れない体をつくる健康の三大要素「栄養」の質をあげるためにも、食事はきちんととりましょう。

体重が増えすぎると、「ごはんを減らさなきゃ」と思う人は多いでしょう。もちろん、ウェイトコントロールは大切。でも健康の有益性が高いことがわかっている1975年型の理想の食べ方は、ごはんはなんと1日5杯です。

食べる量だけでなく、自律神経乱れも太る原因に

体重のコントロールが難しくなってくる中年以降、メタボリック症候群の対策として、「食べ過ぎだよね」「カロリーを控えなきゃ」、そう考えがちですが、メタボ=代謝異常症候群であり、食べ過ぎなわけではありません。血糖値が上がったら糖質、血圧が高ければ塩分、尿酸値はプリン体を控えましょうというのが一般的なセオリーとなっていますが、それだけが原因ではなく、むしろ現代人が深刻なのはストレスなどによる自律神経乱れです。交感神経と副交感神経の機能のバランスが崩れることで代謝などに影響を及ぼします。

現代の日本人はカロリー不足

「食べ過ぎ」について、栄養学的にも見てみましょう。むしろ現代の日本人は、カロリー不足であると知っていますか? 厚生労働省「国民健康・栄養調査」で1人一日あたりのカロリー摂取量の推移をみると、高度経済成長期の1970年代の2,226カロリーをピークに下降。2010年で1,849カロリーにまで減少していますが、これは健康寿命の観点で見ると非常に深刻です。介護の現場で一番重視されているのは、食事量を増やすこと。年を取ると自然と食べる量が減ります。食欲が落ちる中で、いかに栄養を確保するか。100歳で元気な人は、「食欲旺盛」で「食事は3食しっかり」派、とくに朝ご飯を重視する食習慣です。

1975年型の日本食で疲れない体に

東北大学大学院農学研究科が1975年頃に食べられていた献立に近い食事と現代食の人への影響を比較したところ、1975年型の日本食は、健康の有益性が高いことがわかったそう。欧米型の食事の広まりと共に、食材や栄養素をバランスよく摂る一汁三菜、煮る・焼く・蒸すといったさまざまな調理法で食べる日本食ならではのよさが失われていることはもちろんですが、もっとも大きな変化は、ごはんの量。小麦系のパンや麺は伸びていますが、ごはんの量は40年前からすでに半分以下に。1975年型の理想は、1日5杯! それに具沢山のおみそ汁があれば、日常は、おかずを一品プラスすれば十分です。

疲れない体をつくる基本は、やっぱり毎日の食事。近頃は、お湯を注ぐだけのフリーズドライの野菜たっぷりお味噌汁もコンビニに並んでいます。普段のランチをファストフードからおにぎり&お味噌汁に切り替えるなど、できることから始めませんか?

この記事のリカバリ用語

  1. 自律神経

  2. ストレス